夏の庭 1

 主人公の木山は小学校6年生。

 クラスメートの中に山下という人物がいる。その祖母のお葬式があった。そんな彼に木山は何と声をかけていいか分からなかった。

 なぜなら、木山はまだお葬式に出たことがないからである。誰かかが死んだらどんな気持ちになるか全然知らない。

 山下の祖母のお葬式があってしばらくの放課後、クラスメートである河辺から彼のマンションの駐車場に木山と山下は呼び出された。

 重要な話があって呼びたされたわけだが、もうじき死にそうな老人を観察しようという話だった。

 なんだか死んだ人のこととか、自分がいつかは死ぬとか、死んだらどうなるんだろうとか、そんなことばかり考えてしまう。しかし、頭では人間はいつか死ぬって分かっているつもりでも、全然信じられない。