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夏の庭 3
僕(木山)はなかなか、おじいさんの顔を覚えることが出来ない。もちろん道で会えば、すぐに分かる。でも、家に帰ってひとりになった時思い出そうとしても、なぜか輪郭のぼやけた粘土の人形みたいで、はっきり思い出すことが出来ないのだ。 老人の家の玄関扉が開いた。僕らすばやく駐車してある車のかげに隠れると、... 続きをみる
夏の庭 2
老人の家は、まるで手入れというものがされていないようだった。家の奥までは見えないけれど、もうすぐ7月だというのに、老人はコタツに入っている。雨ばかり降ってちっとも暑くならないせいだろう。 木山、デブの山下、眼鏡の河辺の三人トリオはブロック塀に身を隠しながら、老人を見張っていた。 河辺の父親は... 続きをみる
夏の庭 1
主人公の木山は小学校6年生。 クラスメートの中に山下という人物がいる。その祖母のお葬式があった。そんな彼に木山は何と声をかけていいか分からなかった。 なぜなら、木山はまだお葬式に出たことがないからである。誰かかが死んだらどんな気持ちになるか全然知らない。 山下の祖母のお葬式があってしばらく... 続きをみる
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